こんにちは。最近のお仕事は猫の椅子、炬燵です。
Kaigi on Rails 2024で「推しに必要だったのでrails newしたよ」って話をした反響を受けていろいろ考えているところです。
ものを作るハードル
思ったよりこれが高い人が多いらしい。ハードルなんてくぐればいいと思うんですが、どうなんでしょうね。
同人界隈には「出ない神本より出るクソ本」「紙は折れば本」といったパワーワードがあふれており、とにかく「クオリティではなく世に出すことにこだわれ」という精神性がはびこっています。
また、「あなたの本が解釈違いでした、許せません」というお客様精神の買い手に対して「解釈に文句があるなら本を出せ」といった気合の入った精神性もはびこっています。つまり、作らなければまず発言権すら得られないといっても過言ではない。
私は本をきちんと出すし解釈も本で語るタイプなのでこの理論でいうと強者寄り。
強者寄りの人から言えることは、「無いなら作ればいいじゃない」です。
推しカプの本がなければ自分で書いていくしかない。自然の摂理ですね。無いなら作ればいい。
読みたい本を読むというのは、お腹が空いたのでご飯を食べる、という行動に似ていると思っていて、自分の飢えを満たすために同人誌を作る、ご飯を作る、あるいは同人誌/ご飯を買うという選択肢がこの世にあるというだけだと思うんですよ。お昼ご飯が無いからカレーを作る、コンビニへ行く。無いから手元に作るだけ。
同じ理論で推しに必要だったからRailsアプリを作っただけで、それ以外の、例えば認知されたいだとか、特別なファンになりたいだとか、邪な気持ちはない(つもりな)んですよね。無かったから作っただけなんですよ。
そういえば「ほしいgemがないなら自分で作ればいいじゃない」「ほしい機能をPRで出せばいい」といった意見もまた、「ないなら作ればいいじゃない」な部類ですね。「typoのPRなんて簡単だよ」という人は本心から簡単だと思って口にしているのだろうし。
もちろん、料理人が家で一切料理をしないこともあるだろうし、趣味料理な素人もこの世にいるし、職業プログラマだからといって自宅でコードを書かなきゃいけないわけでもない。
身についた技術として可能なものを、自らの欲しいものに利用できるならばやればいい。
「無いなら作ればいいじゃない」の精神、これがものづくりのハードルを越えるためのエネルギーかもしれない。
結論
これ
オーガナイザーとスピーカーしてました。人は勢いで本を作らないし、rails newもしないと分かって不思議な気持ちになりました。ご飯がないならご飯作るじゃん? みんな勢いで生きてもいいと思います。
— 炬燵(kotatsu) (@sakahukamaki) October 26, 2024
またお会いしましょう〜。
#kaigionrails pic.twitter.com/uru5n3d4TF
2024/11/17追記
同人フレンズにこの話をしたら「お前からしたら『作りすぎたカレーのお裾分け』かも知れないが、我々からすれば『こだわりの厳選スパイスカレーだ!恐れ多い!』なんだよ」といわれ、その可能性があるなと思いました。 https://t.co/xp1ZVUXR4T
— 炬燵(kotatsu) (@sakahukamaki) November 17, 2024
他にも「同人誌は読者が存在するという時点でホームパーティにご飯を持ち寄るくらいのハードルが存在する」「ホームパーティに出すご飯は気楽でいいことを未経験者は一生知らない」と言われ、割と納得したのでした。つまりやってみればいいじゃんという話ですね。違いますか。そうですね。