感情的ドリル

Ruby県から飛び出して関東にきたオタク

過大に見積もる前にやっておくといいこと

なにこれ

別題: 異常に怖がる前にやっておくといいこと、未来のテンパっている自分へ 「すごい…めんどそう…やだ…やりたくない…」って嘆くわりに速攻でタスクを片付けてしまうことがあったので自戒のために書いた記事。 精神的なあれそれを整理するのは大事。明文化しておくと後で自分が楽になる。

対象者

  • でかいタスクを受け持った人
  • メンタルないしフィジカルが限界に達しており正常な判断が下せない人
  • 残業続きで頭が動いていない人
  • 自分

目次

  1. 騒ぐ前にやること
  2. 作業に着手する前に決めること
  3. 作業に詰まった時にやること
  4. サクサク作業が終わった時にやること
  5. どうしてもやりたくないときに考えること
  6. 作業が無事終わった時にやること

騒ぐ前にやること

「〇〇さん、このタスクを頼むよ」 ――深い意図も何もない、リーダーからの指示。さらっとチケットの内容を流し読みしたあなたは、膨大な注釈、もしくは空っぽのメモにおびえるかもしれない。 そんなときはまず、騒ぐ前にやることがある。

  1. 空気のいいところに逃げる
    往々にしてオフィスというのは、他人の二酸化炭素や窓からの熱気により、新鮮な空気とは程遠い環境にあることが多い。タバコを吸う振りでも、トイレに行く振りでも、何でもいいのでとりあえず席を立つこと。
    ずっと座っていると血のめぐりも悪くなるし、頭も働かないような気がする。
  2. なんとなく頭の中で見てみる
    逃げ出した先はどこだろうか。
    トイレ? 休憩室? 喫煙室? 廊下? 時期によっては暑かったり寒かったりするので体調を崩さないようにしてほしい。
    そういえば今日はあのアニメの放送日だな、とか、どうだっていいことを考えた後に、詰まれたタスクのことを考えてみる。
    もちろん、目の前に仕様書はないし、人間の記憶は不完全なので思い込みでいい。全体像がぼやっと浮かんで、実装すべき機能、やるべきことが浮き彫りになったらオーケーだ。
    あとは飲みかけのコーヒーが空になるまでぼんやり好きなことを考えてもいいいし、戻ってもいい。ずっとトイレにいるとあらぬ疑いを受けるので気を付けるように。
  3. 自分を評価する
    やることが見えたからすぐに作業を始める、ということになると、案外スムーズにいかないことが多い。
    これは経験則であり、他人にあてはまるかどうかは知らない。
    「まあ、今までにも似たようなことやったし、大丈夫でしょ」とか、自分を少しだけほめるといい。
    ワンクッションは大事だし、自己愛も、大事。

作業に着手する前に決めること

――はあ、やるか、と自席に戻ってきたあなた。スリープになっているパソコンをにらみながら、降りかかってきた災厄を呪うかもしれない。 もう現実逃避は終えてしまったから、やるしかないのだ――と気合を入れる前に、落ち着いてほしい。

  1. タスクを細分化して目次を作る
    逃げたときに、やるべきことが見えたと思う。
    浮き彫りになったものが思い出せなかったら、机に向かって腕を組んで悩んでもいい。
    あれやって、これやって、ああこれもいる、あの辺りはよくわからないから調べないと、と、やることをまとめよう。付箋に書くでもよし、脳内でまとめてもよし、紙に書いてもよし。書き出したら、それをやる順番にまとめる。
    まとめるときに、「一番やりたくないこと」は最初にも最後にも置かないこと。真ん中にはめたほうがいい。「一番やりたくないこと」から手を付けるのも、「一番やりたくないこと」が待っているのに先に進むのも、どちらも面倒だし、しんどい。真ん中に置いておいて、嫌になったら少しだけ先延ばしにしておけばいい。
  2. 現実逃避の方法と制限を決める
    目次を作ったら、結構いけるんじゃね? とか思えてくると思う。細かくしたらこれだけで済むし、今まで怖がっていたのは何だったんだ! といった感じ。
    でも、最初に怖がるにはそれなりの理由がある。たぶんエンジニアとしての本能とかじゃないか。
    幽霊の正体見たり枯れ尾花ということは早々ないのだから、第二の刃を持とう。すなわち、現実逃避の方法。ニュルフフフフフ。
    空気のいいところに逃げるでもよし、タバコを吸うでもよし、三時のおやつを食べるでもいい。ちゃんとリフレッシュ(現実逃避)の方法を決めて、準備をするといい。
    ちなみに「今日は詰まりそうだから、自分のためにアイスを買おう」とお気に入りのアイスを買っておくと、大方アイスを食べる羽目になるし、アイスを買った自分に感謝することになる。
    ただ逃げ出すのはよくないので、タバコは1本までとか、アイスを食べきるまでとか、分かりやすくて測りやすいゴールを決めよう。時間制限より、個数制限のほうが案外効く気がする。これも大事。
  3. 時間を冷静に見積もる
    目次を眺めて、「至極簡単なもの」と「やりたくないもの」「めんどくさそうなもの」に点数を付ける。10分もあれば余裕のものもあるだろう。合計時間は出さなくていいから、それぞれに、時間をなんとなく割り振っておく。
    厳密に割り振ると、「どうして10分でできないんだ」と自分を責める羽目になって非効率なので、あくまでなんとなくでいい。

作業に詰まった時にやること

気合を入れて作業を始めたものの、詰まってしまったあなた。そんな時は一度頭を空っぽにするといい。 思っているよりも、自分は疲れている。

  1. 現実逃避する
    着手する前に、何かの方法を考えたと思う。考えてない? じゃあ今考えてくれ。
    考えたか? じゃあ、現実逃避しよう。ちゃんと帰ってくるんだよ。
  2. 暇人を捕まえる
    目の前にぼんやり座っている先輩はいないだろうか。ふらふら歩いている上司は? あくびをしている同僚は? いるなら僥倖だ。すぐに捕まえて愚痴りに行くんだ。
    「いま、CSV取り込み機能を作っていて、どうしてもこの項目だけうまく抜き出せないんです――」
    話を聞いてくれる人に説明しているうちに、案外答えが出るかもしれない。
    もしくは「ただやりたくない自分」を見抜かれて、諭されるかもしれない。恐らくその場合も、自分で説明しているうちに不毛な気持ちになってきて、現実と向き合う気になると思う。
    このときに、後輩を選ぶのはおすすめしない。深い意味はないけれど、あなたのプライドを守るのも大切だ。切羽詰まっている時は、後輩に見せるための余裕なんてものはない。
  3. 現実と向き合う
    席に戻ってきたかね? 作業途中のコードはあるかな? 成果物はあるかな? 着手前の状態と比べて、着実に進んでいると思う。
    「なんだ! これだけやったじゃないか!」と自分をほめてから、作業に戻ろう。

サクサク作業が終わった時にやること

手ごわいと思っていた敵がワンパンで倒れたとき、あなたはどう思うだろうか。 ――ああ、あっけなかったな。そんな一言で終わらせる前に、一息ついてみよう。

  1. 現実逃避する
    着手する前に、何かの現実逃避の方法を考えたと思う。考えていなかった人は今決めてくれ。
    上手にできたのに、どうして現実逃避するのか。違う、これはリフレッシュだ。リフレッシュと呼んでくれ。君は自分の立てた目標通り突っ走ってゴールに頭から突っ込んだ。大変すばらしい。
    でも、本当にその目次に漏れはないのか? テンパった自分の設定したゴールは本当にゴールか? どう考えても怪しい。
    まずは一息ついて、それから成果物をもう一度確認しよう。
  2. 自分をほめる
    やーーっべえ、すげえ、できちゃったよ…あんだけ嫌がってたのにできちゃったよ…すげえよ俺…。
    ここで、コーヒーブレイクを挟む。大事なのは、自分がハードルを越えたことを自分でほめることだ。よくできましたと先生がほめてくれる時代はとっくの昔に卒業している。自分で自分を評価しよう。
  3. 成果物を確認する
    着手前に作った目次は投げ捨ててほしい。その代わり、要求された元のチケットや仕様書を開く。自分が作ったもののページをきっちり確認して、これもできた!これもやった!俺すげえ! と自分をほめてほしい。
    でも、たぶんだけど、君は何かしら見落としている。見落としが見つかったら、自分で見つけられたことをほめて、最初に戻ろう。

どうしてもやりたくないときに考えること

  1. 類似品を見つける
    過去に似たようなことをやった経験はないだろうか。もしくは類似機能が同じプロジェクトにないだろうか。自分が普段使っているサービスには似たような機能はないか? 同僚が似たようなものを作ってはいなかったか。先輩なら知っているかもしれない。
    そのコードがあれば僥倖だ。なんかこんな感じ、とフローを手元においておける。少しだけ安心できそうだ。
  2. コピペできるものを探す
    上記と同様。これはさらに安心度が高い。

作業が無事終わった時にやること

見落としがないかを確認し、仕様と突き合わせて問題のない挙動だ――ということでレビューに回したら、あなたの作業は一旦終了となる。おめでとう。

  1. 冷静に頑張った自分をほめよう
    あれだけ怖がったのにこんなにできるなんて!とほめよう。ここで大事なのは、「やってみれば簡単だったのにどうして俺は無駄に怖がったんだ」と責めないこと。
    どれだけ大きな敵でも張りぼてかもしれないし、小さく見えるけど激重かもしれない。その辺りは、実際にやってみないとわからない。 大きかった敵も案外ザコ、というときは、自分がレベルアップしたことにして自分をほめたほうがいい。
  2. 美味しいご飯を食べる
    美味しいご飯は正義。

おしまい

後半だれてるのは疲れてるから。申し訳ない。 自分ならここでこうする、とか、皆さんのご意見などありましたらコメントに書いてもらえれば、第二、第三の勇者が喜びます。